【今日の伊藤塾】方法「どう解いたらいいか?」よりも目的「どうなりたいか?」
2017.10.20
先日,投稿した記事と関連する内容です。その時はエイブラハム・リンカーンの「出来ると決断しなさい。 方法などは後から見つければいいのだ。」という言葉を引用しました。
教えていながら,「この生徒さんはやる気があるなぁ」と感じることがあります。上の言葉を使って言い換えると,「私は成績をあげる」と心を決めた状態で授業に臨むことができている生徒さんがいます。こういった生徒さんはどうして決断できたのか? それは,本人の中で「将来こうなっていたいからいま勉強する」や「自分がなんのために勉強するのか?」といった未来像がイメージできていたり,「わかる・できるようになると楽しい・嬉しいから勉強する」という本人の大事か価値観がわかっていたりするからだと思います。
決断ができている生徒さんは,例えば次のようなことをしています。
数学で空間図形という単元を勉強して,様々な立体の表面積や体積を求める方法を教えたと仮定してみます。「決断」ができている生徒さん,すなわち「空間図形が解けるようになりたい(だって,将来は○○という状態になっていたいから or わかる・できるって楽しい・嬉しいから)」と心が決まっている生徒さんは宿題以外にも自分でもう一度問題を解き直して理解した上で次の授業に臨んできます。
そして,前回の振り返りを一緒に確認した時にもスラスラと答えられます。
これはあくまで一例です。全ての人がこうなってほしい,こういう行動を取ってほしいと言いたくて書いたわけではありません。伝えたかったことは,自分が「この先どうなりたいのか?」という未来像や,日々どんなことが満たされると「今日も勉強してよかったなぁ」と充実感を得られるかについてまずは考えてほしいということです。
これら2つのうちどちらかができると,毎日の勉強へのやる気が自然とわいてきます。逆に言えば,やる気が起きないという人はこのどちらもできていないことが多いように思います。ですが,ほとんどの人がこういったことを考えないまま,日々学校に行って「やりたいこと」ではなく「やらなければならないこと」をしています。それだとやる気が出ないのは仕方がないことだろうと思います。
やる気が出なくて困っている人は,上に書いた2つの質問をまずは自問自答してみるといいかもしれません。コーチングのスキルを使って人から聴いてもらう方がより答えが出やすくなりますが,しないよりかは自問自答した方が自分の進みたい道や自分が大切にしたい軸が見つかって,ブレがなくなると思います。