【今日の伊藤塾】選択をすると,責任感がでる
2017.11.07
誰かを指導する立場にある人が,一度は感じたことであるだろう問題として,思うように相手が行動してくれないということがないでしょうか?
学習塾の中でも講師と生徒という関係の中で接していると,上のような悩みも講師という立場で感じることがあります。
そんな時に私が意識していることは,結果の「状態」(=ゴール)が一緒ならその途中の「行動」(=手段・プロセス)は違ってもいい(関連記事はこちら)ということです。
例えば,この50分間で「英単語を50個覚える」というゴールを講師と生徒さんとで決めたなら,そのプロセスとして「書いて覚える」もありだし「書かずに小さな声でつぶやいて覚える」もありだし,そのほかの自分なりの方法でもいいと考えています。
他にも,「テキストの一次関数の変化の割合の求め方を理解する」というゴールが決まったなら,その途中のプロセスは本人の希望に合うようにしています。「まずは一度自力で解いてわからないところを質問する」もいいし「最初に解説を受けてからそのあとそれを真似して解いてみる」もいいし,そのほかに本人の要望があれば,そのプロセスで学習の効果があると判断できる限りは委ねています。
私が教員免許を取るために大学で授業を受けていた時に,その講義の中で教わったことの1つは「自分がうまくいった,勉強ができるようになった方法が生徒の全てに通用するわけではない」ということでした。今は,経験を積んだりいろんな人の勉強法を聞いたり本を読んだりしてきたことで,ある程度「こういう勉強法だったら効果がある」というのは私なりにつかめてきました。その1つはアウトプットを重視する(関連記事はこちら)ことです。
生徒さんから言われた方法でよければそのままそれを採用し,それでは効果が出ないと判断した時にはこちらから提案した方法で勉強をしています。
生徒さんの自分なりの勉強法を聞いていると,多くの場合インプットが多くなりがちのようです。そのため,私が提案する時にはアウトプットが多くなるようにしています。
理想の「状態」をお互いに共有できていれば,途中の「行動」は違ってもいいと考えるようになったことで,私自身の指導の幅が広がった感じがします。