【コラム】仕事でも勉強でも捉え方変換(リフレーミング)をする
2017.10.10
ふだん使う言葉を私たちはどれくらい意識できているでしょうか?人と会話をするときや自分の頭の中で浮かんでくる言葉。言葉は思考の道具だと言われています。その言葉を変えることで,意識が変わってその結果行動も変わっていくことがあります。
どんなふうに言葉を使うと日常生活がより豊かになるのかについて,私が学んだり教えてもらったりしたことを今回はお伝えしようと思います。
捉え方を変える方法
たとえば何か悪いことや問題が起きたとします。一般には「最悪だなぁ,どうして自分にこんなことが…」というようにネガティブなことを考えてしまいがちです。私もそうです。
そんな時に,ふとネガティブになっている自分に気づいて「ありがとう,それは良かった。おかげで○○○」と言えないかを考えてみます。NLPではリフレーミングと言われています。
問題のポジティブな側面がないかを考えてみる
「おかげで」の後の「○○○」にはポジティブな言葉を入れてみます。問題が起きた後に「ありがとう,それは良かった。おかげでサービスを良くするチャンスが得られた」とか「ありがとう,それは良かった。おかげで自分が成長するチャンスが手に入った」などです。
否定文ではなく肯定文で考える
また,○○○に入る言葉は肯定文で作る方が良いです。どういうことか?例を挙げれば,「廊下を走らないでください」よりも「廊下を歩いてください」の方がいいし,「遅刻しないでください」よりも「時間に余裕をもって来てください」の方がいいということです。
その理由は,人間の脳は否定文であっても使用された言葉をイメージするからです。「梅干しを想像しないでください」という否定文でも,「梅干し」をイメージしてしまいます。
捉え方変換を勉強でも使ってみる
以前の記事にも書いたことですが,難しい問題に出会った時には「この問題は難しいなぁ」ではなく「この問題はおもしろいなぁ」と考えてみます。これは茂木健一郎さんが言われていたことです。
また,テストの結果が悪かったとしても,「これからさき伸びしろがあるなぁ」と考えてみるのも捉え方変換になります。
名言の中に見られる捉え方変換
発明家として有名なエジソンが残した言葉で「失敗ではない。うまくいかない方法を1万通り発見しただけだ。」があります。これも,一般的にはネガティブな意味づけをされる失敗についての捉え方変換でしょう。
また,「模倣は想像の母である」(『モーツァルト』)と書いたのは小林秀雄です。ふつうは模倣(コピー)には価値がないと思われそうですが,その模倣することの価値を指摘した言葉です。
「学ぶ」という言葉も語源は「真似ぶ」とされており,模倣することは勉強する上でも大切と言えます。
私自身,ネガティブな言葉が頭の中に浮かぶことはあります。ですが,まずはそんな自分に気づくことから始まりました。そして,場合によってはネガティブな感情が強く湧いてきてポジティブに変換することが難しいこともあると思います。ここまで書いてきた私もあります。そんな時には無理をせずに,できるケースからしてみるのがよいと思います。私も日々実践中です。
なにか少しでも参考になれば幸いです。