【今日の伊藤塾】勉強する時に大事なことは何?
2017.08.30
勉強する時に大事なことは何だと思いますか? 集中できる環境が大事,自分に合ったいい参考書が大事,計画を立てることが大事などいろいろあると思います。もちろん私もどれも大事だと思います。
そんな大事なことの中の一つに,勉強する時の心の状態が良いことも挙げられると考えています。
例えば,心の状態が悪いまま勉強をしたらどうなるか?
「自分はこの教科(単元)が苦手だなぁ」→「きっと勉強しても教えてもらってもわからないんじゃないかなぁ」→問題を解いた後で採点してみて正解していたところと間違っていたところがあった場合に「やっぱり,間違ってた。自分はできないなぁ」と間違っている部分に注目しやすい→さらに「自分はこの教科(単元)が苦手だなぁ」という思いが強くなる…というネガティブな気持ちの循環に陥りやすくなります。
では反対に,いい心の状態で勉強をするとどうなるか?
「自分はこの教科(単元)が苦手だけど,ここまではわかる・できているんだよなぁ」→「きっと勉強して教えてもらったらまた一つわかる・できるが増えるんじゃないかなぁ」→問題を解いた後で採点してみて正解したところと間違っていたところがあった場合に「あっ,これはできてた。また一つわかる・できるが増えたなぁ」とできている部分に注目しやすい→さらに「自分はこの教科(単元)が苦手だけど,ここまではわかる・できているんだよなぁ」という思いが強くなる…というポジティブな気持ちの循環が続きやすくなります。
前者と後者を比べてみて,どうでしょうか?日々の成果やその積み重なった先にある結果が出やすいのは後者だと思います。勉強だけでなく,スポーツ(部活)や仕事などでも,その対象に取り組む時の自分の気持ち(感情)でパフォーマンスに違いが出てくるということを経験されている方も多いのではないでしょうか。
「うちの子は自信過剰で,すぐ調子にのります」と言われる保護者の方もいらっしゃるかもしれません。自分をそういう風に別の角度・視点から見ることも大切だというのもわかります。でも,その見方だけに偏らず,後者のように着目することも同じくらいしてもいいと思っています。そうすることで勉強面でのパフォーマンスが上がり,例えば集中力がいつもより高くなったりすぐに「わかりません」と言わずに「ここまで自分でやってみます」と粘り強く考えるようになったりすることは,目の前で教えながら実感することです。
ぜひ,ご家庭でも時には「できているところ」を探して指摘してみてください。