【今日の伊藤塾】「失敗」から学ぶことができる
2017.12.08
ある出来事に対して,人はそれぞれ異なった見方をしたり感じたりします。
ある人は「雨が降る」という出来事に対して「外に出かけた時に足元が濡れるから嫌だなぁ」と思うかもしれないし,またある人は「雨が降る音を聞いていると癒されるからいいなぁ」と思うかもしれません。どちらが良いということはなく,いろいろな認識の仕方があるということです。
生徒さんたちの通る「道」も同じだろうと思います。生徒さんたちは初めて通る「道」ですが,大人からすれば過去にすでに通ってきた「道」です。だから,「そっちに進んだらダメだよ」「こっちに進むと効率的だよ」といったことがわかっています。すると,大人は「なるべく失敗が少なくて効率的で経験者の自分が一番いいと思う道」を勧めたくなるのではないでしょうか。
そうすることが良い時もたくさんあります。しかし,全てを「大人が勧めた道」だけにすると生徒さんたちは学びの機会を失うということもまた確かなようです。大人が一度「痛い目に合う」ことで学んだこと,その痛い思いを生徒さんたちにはさせたくないという思いもわかるのですが,生徒さんたちにとって深い学びになるのは,かつて大人が経験したのと同様に「痛い目に合う」ことで得る体験だと思います。
過去に起きた自分にとってマイナスだと思える体験からも,人は学ぶことができます。「あの辛い過去があったからこそ,いまの私がいる」そう思えると,また力強く一歩前に進めます。