【今日の伊藤塾】目的論では相手の「いいところ」を探さない
2017.10.16
これまで何度も書いてきた目的論(過去の記事 例1・例2・例3)。
「相手の増えてほしい行動」を探してほしいとお伝えしてきましたが,「相手のいいところ」を探すのではありません。
「相手のいいところ」を探そうとすると,まるで光りと影のように「相手の悪いところ」も見つかります。そして,悪いところが見つかると,「どうしてそんな悪い行動をするの?」と原因論的に関わってしまいがちです。
そうすると,結局悪いところにフォーカスしてしまうことになります。そこで,まずは「相手に増えてほしい行動」を決めることから始まります。例えば,「家で勉強をしてほしい」とか「家の人のお手伝いをしてほしい」といったことです。
そして,次に普段はしないその行動(家で勉強をするとか家の人のお手伝いをするとか)を例外的にする時がくるのを待ちます。それまで相手の行動をよく観察しておいて,「あっ,今は少しだけど家で勉強しているなぁ」とか「あっ,食器を持ってきてくれただけだけど,手伝ってくれたなぁ」といった行動を探すのです。
そんな風にして「相手に増えてほしい行動」が見つかったら,その行動を指摘します。「いま,宿題以外にも自分で勉強してたねぇ」とか「食器持ってきてくれたね」などです。
この時に,相手がしてくれたその行動で自分にとっていい影響があれば,それも伝えるとそれが勇気づけになってよりその行動を増やしてもらいやすくなります。例えば,「家で勉強しているのをみて,お母さん(お父さん)はちょっと安心したよ」とか「食器持ってくれてありがとう,助かったよ」などです。
「目的論的に関わりながら,勇気づけを行なっていく」そんなふうにコーチングをしていきながら生徒さんが楽しく夢を叶えられるようにと思っています。