【今日の伊藤塾】理科・数学の計算問題が苦手…
2017.09.30
面談をする中で「理科は暗記だ」と聞くことがあります。確かに,暗記することは多いと思います。
ですが,一部,計算問題が出てきます。そこが苦手で困っているという生徒さんもいます。覚えれば済むことなら頑張って覚えようとなるけど,計算問題だとまず式をどうやって立てたらいいのかそこからわからなくなるという人も多いのではないでしょうか。
そんな時にどうしたらいいか?
例えば,今回試してみたのは身近なものに置き換えて考えてみるということでした。「濃度35%の塩酸20gの水溶液に水を何gか足して濃度5%の塩酸にしたい」という問題があった時でも,日常生活で馴染みがある砂糖水とか食塩水とかに置き換えて解説をしたところ生徒さんには理解してもらえました。
溶質(砂糖)・溶媒(水)・溶液(砂糖水)もそれぞれ身近なものに置き換えて考えます。そうすると,「濃度5%の塩酸の中に含まれている溶質は何g?」と聞くよりも「5%の砂糖水の中に含まれている砂糖は何g?」と質問した方がわかりやすくなります。
数学の一次方程式や二次方程式などの文章問題でも同じようなことが言えます。要は,「具体的なものや数字を当てはめて考える」ということです。長方形の縦の長さがxセンチという風に抽象的になるから話がわかりづらくなります。それを一時的に「4センチと置き換えて考えてみよう」などという風に具体的にしてみます。そして,他にも「じゃあ6センチだったらどうだろう?」とか「じゃあ10センチだったらどうなるだろう?」というように自分でいくつか数字を当てはめてみます。
抽象的なエックスのままだと手を動かせないですが,具体的な数字を当てはめれば計算をすることができます。すると文字を書いてどんどん手を動かすことができます。手を動かしているうちに,「あれ?じゃあ6センチだったらどうなるんだろう?」というように次の発想が浮かび,最後は「じゃあこれまでの計算してきた流れを見直して,エックスだったらどうなるんだろう?」と考えます。
そうすれば,最初から何も手を動かさないでじーっとエックスという抽象的な文字を見つめているだけよりも,あれこれと手を動かした後の方が解くためのヒントは多く見つかっているはずです。
私がそういう風に説明・解説していると,それを聞く途中で生徒さんの方から「あっ,わかった!」と言って自力で進めていけることもあります。エックスの時の解き方は解説していないのに,具体的な数字の話をしているだけで自力で解ける生徒さんは意外と多いです。
「どうやって解いたらいいのかなぁ?」とじーっと立ち止まっていないで,まずは身近なものに置き換えたり具体的な数字を当てはめてみたりしてください。そうすると,何かしのヒントが見つかることがあります。