【コラム】どんなふうに相手の話を聴いてますか?
2017.09.16
最近ふと自分で気づいたことがあります。それは,生徒さんの話を聴く時に,今自分がしている仕事のことに意識を向けていて,体を向けて生徒さんの話を聞いていない時があるということです。
多くの人が相手の話をちゃんと聴いていない
何か作業をしている途中で話しかけられると,ついついその作業に集中してしまい,相手の顔を見ない時がありました。この姿勢で返事をしても,生徒さんからしたら「確かに返事はもらったけど,なんだか話を聞かれた感じがしない」となるはずです。日常生活の中で人と会話をする場面があると思いますが,ほとんどの人が何の意識もなく話を聴いているのではないでしょうか。
私の体験談
私が印象的に覚えているのは,大学生の時に塾講師としてアルバイトをしていた頃にいた校舎の責任者の先生です。その先生はパソコンに向かって作業をしている時でもどんな時でも,私が「おはようございます」とか「お疲れさまです」と言うと必ず目を合わせてから挨拶をしてくれました。挨拶の仕方一つをとってもこんなに印象に残るとは,それほど話の聴き方は大事なのだと改めて感じます。
私の失敗
上に書いた私がしてしまった話の聞き方は,「自分に関心がある話の聞き方」です。自分が今している作業に意識を向け,相手の話にはあまり意識を向けられていませんでした。
「相手の関心に関心をもつ」
でも,コーチングや塾で生徒さん・保護者の方と接する時にしたいのは「相手の関心に関心がある話の聴き方」です。話をしている相手にフォーカスをあてるのではなく,相手が関心を持っていることにフォーカスをあてる聴き方です。
そんなふうに相手の関心に関心を持つと,「えっ,それってどう言うこと?」「もう少し詳しく教えて」「たとえば」というように自然といろいろと聴きたくなるのではないでしょうか。
「相手の関心に関心」は相手の悩みを聴く時にも
こんなふうに聴いていくこと,これは昨日お伝えした相手が何か悩みを持っていてそれを話してくれる時に使いたい聴き方です。実際にその時に私が高校3年生の話を聴いていた時も,悩みを解決しようというよりも,相手がどんなことで悩んでいるのかを詳しくしよう,まずはそこから始めようというつもりで聴いていました。この時にはそれで思い込みだったということに気づけましたが,多くの場合,相手の悩みを詳しく聴いていくことが解決の糸口になります。
単に話を聴くだけではなく,どんな態度で聴くか,それも意識してみると,また今までとは違ったコミュニケーションが取れて何か変化が起きるかもしれません。何か少しでも参考になれば幸いです。