【今日の伊藤塾】腹落ちして行動するときらきらする
2017.12.20
今できることに精一杯集中して取り組むこと,言い方を変えれば目の前のことに全力で取り組むことで不安は少しずつ和らいでいきます。これは,私自身が大学受験の勉強をしていた頃,現状の自分の成績で志望校に合格できるかどうかや勉強してもしばらく目に見える成果として点数が上がらなかった時にある先生から言われた言葉です。
その言葉が今でも記憶に残っているということは,その当時にその言葉が印象に残るほど深く救われた言葉だし,その後何か自分が不安に思うことがあった時にもたびたび自分を救ってくれた言葉だということだと思います。
こんなふうに,人から言われた言葉が自分の中に残るということがあります。それは多くの人が経験したことがあるはずです。
そして私もそうした助言によって助けられたことがあります。
しかし,コーチングはそうした助言とは異なります。私が教わったコーチングは,本人が内省を深める自分との対話を促す技術です。
人からのアドバイスは,当時の私のようにその人の心にヒットすれば心に残ります。また,二人の間に信頼関係があることでも言われた側の記憶に残ります。問題は,「人は全てのアドバイスを受け入れて行動に移すわけではない」ということです。
学校での委員会活動の中でリーダーしたことがある人や仕事で部下を持つ方などは,おそらく「人を動かす」ことの難しさを痛感したことがあるだろうと思います。私もそうです。そして,この仕事をしていて思うのは,「人は本当に心から納得したときでないと動かない」ということです。
だから,リーダーが言葉で「○○をするように」という指示を出した時に,相手が本当に納得していればいいパフォーマンスを発揮してその○○をやり遂げようとするし,反対に納得していなければ手を抜いたり質を落としたり期限に遅れたりなどあまり良くないパフォーマンスしかできないことが多いです。
その人が腹落ちした状態で勉強したり仕事をすれば,他の人から見ると「大変そうだなぁ」と思うことでもその人は一所懸命に取り組みきらきらと輝いて見えます。そして,当の本人も「辛いなぁ」とは思わずに自分のワクワクに従って行動しています。「わからない・できない」を「わかる・できる」にわかりやすく教えるティーチングや相手が腹落ちして行動できるためのコーチングの技術を使って,この教室で一人でも多くきらきらする人を増やしていきたいと思います。