【コラム】悩みや問題の解決のヒントは視野を広げることにある
2018.01.19
勉強する上でのことに限らずになにか自分が問題を抱えて「困ったなぁ,これはどうしたらいいのかなぁ」と思う時はないでしょうか。そしてそんな時にはどうしたらいいでしょうか。人が抱えている問題はそれぞれ違うので全ての人に通用する解決策を示すことはできませんが,「こんなふうに見方を変えてみると,何か気づきや発見があるかもしれませんよ」ということをお伝えできればと思います。
様々な視点から問題を見つめてみる
実は,「何か問題だなぁ」と自分が思っている時には視野が狭くなっているのかもしれません。例えば,私がコーチングを学んだ時の先生(平本あきお)は,次のような具体例を挙げて説明してくれました。
例えば,自分と合わない人と1年間一緒にいなければならないとしたら
ある小学生がいました。その担任の先生は目的論のことを理解してくれて,生徒たちにも目的論的に接していてその子の母親も安心していました。しかし,学年が上がり担任が変わると,その新しい先生は原因論的な先生でした。その時,母親は「それまで目的論で関わってもらえてよかったと思っていたのに,この1年間は原因論の先生になってしまい,どうしたらいいんだろう」と困ってしまいました。
(※原因論と目的論についてはこちらに詳しく書いてあります)
さて,この問題をもしも皆さんが相談されたら,どんなふうに相談に乗りますか? もしこの小学生が自分だとしたら,どう考えて乗り越えますか?
この時に平本先生がしたのが,「視野を広げて見ること」でした。より具体的に言うと,時間軸を過去と現在だけしか見ないのではなく,未来にまで延長させて捉え直して見るということでした。
時間軸を延長させて見るとどうなるか?
時間軸を未来に延長させるとは,つまり,自分が未来のある場面にいる時のことを想像してみるということです。小学校を卒業した時や中学校を卒業した時など,どの未来でもいいですが,例えば社会人になった時を想像してみましょう。社会に出ると世の中には目的論の人ばかりではありません。原因論の人もいます。そのような原因論の人たちとも一緒に協力していく必要も出てくるだろうと想像します。その時の自分から,過去を振り返って「小学生の時に原因論の先生に出会ったことはどんな意味があるか?」と考えてみます。すると,「小学校の時に原因論の先生がいて,その時に原因論の考え方を持つ人とどんなふうに折り合いをつけていったらいいのかを知ったとすれば,その時のことは自分にとって意味があった」と言えるかもしれません。
視野を広げる方法は他にもある
今のように,「未来のある場面に自分がいると想像して,そこから振り返って現在を見直した時に今問題と思っていることが実は未来の自分にとってプラスの意味をもたらしてくれるかもしれない」と考える他にも,視野を広げて問題を見る方法はあります。
例えば,「自分ではなくて,別の人(自分が尊敬する人とか理想とする人など)だったらどうやってこの問題に対応するだろうか?」と考えることもできます。人間だけでなく,神様だったり架空の人物でも大丈夫です。
「なんで勉強しないといけないの?」という問いにも色々な視点から考えてみよう
教える中で,やる気がある生徒さんとそうでない生徒さんたちには違いがあることがわかりました。それは,やる気がある生徒さんには「なんで勉強しないといけないのか?」に対するその人なりの回答があるということでした。これについても,上に示したような視野を広げる方法を使って自分なりの回答を出してほしいと思います。
何か少しでも今回の内容がお役に立てば幸いです。