【今日の伊藤塾】「どうしたら勉強のやる気が出ますか?」という質問について
2017.11.28
「どうしたらやる気が出ますか?」と質問を受けることがあります。その質問をするということは,今はある行動(例えば勉強という行動)に対してやる気がない状態だということだと思います。
本来,自分が楽しみなことやワクワクすることなら,そもそも「やる気を出さないと!」と考えないはずです。そう考える前に自然と行動に移っています。
やる気がわかないことに対して無理してやる気を出さなくてもいいのではないかと思うのですが,様々な事情があって現実にはやる気を出して取り組む必要があることもあるようです。塾で言うなら勉強という行動です。
「やる気はあまりないけど,やる気を出して勉強をしないといけないので,そのやる気を出す方法を知りたい」ということで悩んでいる生徒さんを見かけます。
そんな生徒さんに対して私ならどうするか?
a.勉強をして頑張った先にある未来を想像して,自分にとってどんないいことがあるかを考える
b.勉強をしなかった先にある未来を想像して,自分にとってどんな悪いことがあるかを考える
c.過去を振り返って,勉強をしていて自分にとってよかったと思った事柄を思い出してみる
d.やる気がないということはいつからか勉強が嫌いと思い始めたということなので,過去を振り返っていつから勉強が嫌いだと思い始めたのかを思い出してみる。そして,「嫌い」というのは思い込みかもしれないという可能性を探っていく(過去の記事参照)
e.勉強の方法がわからなかったり,英数理などで部分的に理解できないところがあって困っているならそれらを教えていく
このように5つに分けてみると,a〜dまではコーチングの領域で相手から引き出せる部分です。そして,eはティーチングの領域で解決できます。生徒さんの悩みは,大きく分けて2つです。目的(目標)が見つからなくて困っているか,目的(目標)はあるけどそれを実現するための方法がわからなくて困っているのか。もしくは第3の可能性として,勉強するという行動に対して心のブレーキがかかっていることもあります。
この投稿を読まれている方の中には中学生や高校生がいるかもしれません。ご自身の場合はどれに当てはまるでしょうか? もし同じ悩みを持っているなら,自分の場合はa〜eのどれ(もしくは複数)を解決したらやる気が出そうか,また自分は目的(目標)がなくて困っているのかそれとも方法がわからなくて困っているのか,それとも何かのブレーキがかかっているのか,など分類してみてください。
解決するためには,家族,学校の先生,友達,あるいは塾などの他者の力をかりないと解決できないかもしれませんが,とりあえずは,分類できないよりも分類できていた方が,「こういう訳で自分は悩んでいたんだ」と少しは心のもやもやが晴れるだろうと思います。何かの参考になれば幸いです。